父が遺した謎の物体

週末、実家で父の部屋の整理をしていたときのことです。
油紙で厳重に梱包されたものを見つけました。

 

 

W100×H43×D28とそんなに大きくありませんが、やけに重みがあります。
計ると930gあり、ダンベルのようにずっしりしています。
開けてみないことにはどんなものかわからないので、バリバリ油紙を破いてみました。

 

 

中から出てきたのは、不思議な曲線系のものでした。
これはいったい、何でしょう?

 

材質はわかりません。オーブンに入れる前のパンのようです。
見た感じ、ソフトでざらつくようですが、固い触感です。
謎のカーブを描き、背の部分には網目模様が入っています。
何より不思議なのが、90度に曲がった鉄の棒がついているところです。

 

 

側面には、なぜかPLUS社のシールが貼ってあります。
PLUSが関係しているか、偶然付いたのか、父が適当に貼ったのかはわかりません。

 

 

母と首をひねって考えましたが、全くわかりません。
実は激ヤバのものだったらどうしようと考えて、まずは仲のよい友人数名に聞いてみました。

友人A「google画像検索でも出ないね。なんだろう。
カバーを付けたら、イスのひじ掛けになりそうだけど、サイズが小さすぎ。
アイロンをかけるときのカーブにちょうどよさそうだけど、ピンとこないし。
『探偵ナイトスクープ』の出番かも。」

    ・  ・  ・  ・  ・
友人B「『なんでも鑑定団』に出したら?」

    ・  ・  ・  ・  ・

友人C「グーグル先生も分からない謎の品。『遊星からの物体X』?
真ん中の線からエイリアンが出てきて襲い掛かると確信。
もしかしてプラスのシールは無関係とか?
お父さんが美術作品の制作途中にプラスのシールを貼った、に一票!」

    ・  ・  ・  ・  ・

友人D「油紙で梱包ということは、錆から守ろうとしていたわけだから、金属が要?
なぜ蒲鉾型じゃなくて、緩やかな隆起があるのか?
網目模様は、実用品ではない感じよね。
割ってみたいけど、取り返しのつかないことになるかもね。

金属が出てるから、何かのパーツとか?
大事にしまわれていた遺品なので、調べて欲しいとPLUSに依頼してみたら?
PLUSの製品かな?シールの社名ロゴは、1972年から15年ほど使用されたみたいだけど。
シールで時代は絞れたから、あとはその頃に製造されていたものよね。」

    ・  ・  ・  ・  ・

友人E「面白い物が出てきましたね〜。
製品のクレイモデルかも。
よくメーカーさんがやる事で、製品の企画段階からプロトタイプまでにどんな製品を作るか試行錯誤している時に、粘土でモデルを作ります。
重さも実際の製品に近づけるために鉄の重りなどをいれます。

その模型を使って実験したりテストして、修正を何回かしながら製品を決定します。
メーカーの実験品の場合、知的財産扱いになると、そのまま捨てられないかも。公開もできない物かも。

強度もわからないし、水に入れたら解け始めたりして。
軍事機密製品だったりして。もしくは大きいホチキスとか…」

 

みんな、いろいろと意見をくれて、ありがたいわ〜。

自分より頭の切れる友人たちに、いつも助けられています。
しかしみんなを悩ませてしまった…!

実は私、PLUS社に知人がおります。
ただ、このPLUSのシールは、たまたまブツについていただけという可能性もあり、PLUSの商品じゃない場合には単なるお騒がせ者になってしまうため、すぐには連絡を取りませんでした。

 

友人たちの反応から「マズいものではなさそう」「みんなわからなそう」と判断。
いよいよPLUS社の伊東さんに聞いてみることにしました。

おずおずと質問したところ、調べてみるとご快諾いただきました。

ロゴマークが大分前の物なので、結構時間がかかるかもとのことでしたが、すぐに教えていただけました。

「当社文具問合せセンターへ聞いた所、わかりました。これは魚型文鎮という商品です。
製図用の用品で、丸めた図面等を広げる時に置くなどとして使われていたようです。
中身は純鉛の塊で、外側は鹿革でくるんでいます。
1985年カタログに載っています。長い間ご愛用頂き有難うございます。」

文鎮だったんですね〜!なぜ魚形なのかは謎のままですが。

にぎりやすさかしら?

プラス社のものではないものの、似た感じのもの(内田製図機製)がアマゾンで売られていました。


粘土のようなさわり心地ですが、言われてみれば、多少ざらつき感のあるセーム革かも・・・。

周りに傷をつけず、図面などを汚さないように手縫いの革でカバーしているんですね。

製図用品だったとは思いませんでした。
謎の鉄の棒は真ちゅうで、自在定規やシナイ定規を固定するために使うフックです。
といっても、自在定規自体、見たことはありません。

長くてくねくね曲がる定規なんですね。

 

「当時は製図用品を手広く販売していました。図面作成もコンピュータ化されて変わっていきました。

 鉛の文鎮は同じ大きさの鉄の文鎮より1.5倍重く、小さくてもしっかりと押さえられます。是非これからもお使い頂ければ幸いです」

と伊東さん。
今はCADが主流ですから、あまり手で製図はしなくなりましたね。

鉛と鉄の重さがそんなに違うなんて、知りませんでした。
父が知ったら「そんなことも知らないのか」と呆れられるかもしれません。

なにかの部品だと思っていたものが、完成形の商品だったとわかって、スッキリ〜!

 

 

母は「重いから家にあっても使う機会はなさそう」と言いますが、せっかくなので、父のあとは私が使い続けていこうと思います。
本を広げたままにしておきたくても、文鎮の方がせり負けることってよくあります。
料理をする時、レシピ本を広げて置く重しに、ちょうどいいかも。

 

PLUSの伊東さん、どうもありがとうございます!
やはり餅は餅屋!教えてもらわない限り、永遠にわからなかったことでしょう。

 

今回のことで
・鉛は鉄より1.5倍重い
・自分しかわからなさそうなものには、どこかに説明書を残しておく

ということを学びました。

 

人生、何があるかわかりませんからね。遺された人を悩ませないようにしておかないと。

父の仕事内容について、詳しいことはわかりませんが、きっとこれを使って設計図なりを描いていたのでしょう。

自在定規も見つかったら、この魚型文鎮とつなげて、設計者気分に浸ろうと思います。

知恵を絞ってくれた友人の方々、どうもありがとうございます〜。
その柔軟な推理力に脱帽!
私もみんなを見習って、コナンでも見始めようかな〜。
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