清水の次郎長と横浜太郎
先日、中村雅俊主演の『ジロチョー 清水の次郎長維新伝』を観ました。
私は小6・中1の2年間、清水に住んでいたのですが、引っ越しの前に親に「清水の次郎長って、どんな人?」と聞いたら、「ヤクザ者よ。庶民の味方だったらしいけど、博打打ちで今のヤクザの元みたいな人」と、いいコメントは返ってきませんでした。
(え〜、そんな怖い人がいた所に転校するのかあ)と思いましたが、実際に清水に行ったら、次郎長のことを悪く言う人は誰もいませんでした。

そもそも、「ちゃっきりぶし」は
 ♪ 唄は茶っ切り節〜 男は次郎長〜
と歌いますからね。彼は文句なしに、清水のイイ男代表なんです。
     
親戚が静岡に遊びに来て、みんなではとバス観光ツアーをすると、必ずコースに次郎長記念館(遺物館)が組み込まれていました。
“いい人か悪い人か”という二元論でおおよそ成り立っている子供の頭には、次郎長の立ち位置は難しいものでしたが、記念館を見る限りでは、全然悪人とは思えず、そもそもヤクザがどういう人かもわかっていないので(なぜお母さんは、そんなに嫌うんだろう?確かにガサツそうだけど)と思っていました。

記念館には、3人の奥さんの蝋人形がありました。
どの人形の前にも「お蝶」という札があって、子供心にとても不思議でした。
(なんでみんなお蝶なんだろう?次郎長がこの名前が好きで、お蝶さんと結婚すると決めていたのかな?それとも昔は、お蝶さんという人がたくさんいたのかな?それとも偶然かな?)と考えましたが、2番目、3番目の妻を1番目の妻の名前で呼んだと知って、ヤクザということ以上に、ショックを受けました。
「自分の奥さんを、その人の名前で呼んであげないなんて、なんてヒドイ男なの!」

蝋人形の前で憤慨していたら、母が「あら、お母さんの家では、ペットの犬が死んじゃって新しい犬を飼うたびに、ラッキーって名前にしたわよ」と言いました。
(なんか違う気がするけど、よくわかんない...)と、脱力したことを覚えています。

そんなわけで、ドラマを見たら次郎長を理解できるかなと思いましたが、今回のドラマは、ストーリーよりもスタイリッシュな音楽と、CGとワイヤーアクションを駆使したマトリックスばりのアクション映像が観どころで、結局本人についてはよくわからないままでした。

中村雅俊は、目尻が下がった優しい顔なので、次郎長なんて似合わないのでは?と思いましたが、彼が次郎長を演じるのは、これが3度目だそうです。はまり役?
そんなにたれ目の次郎長じゃありませんでした。
そういえば、時代劇では目張りを入れるんでしたね。
敵役の黒駒の勝蔵を演じる佐野史郎の目は、豪快にアイプチをしたようでした。

森の石松を見て、『天地人』の伊達政宗を思い出しました。
黒眼帯は逆の目ですが、そういえば、中村獅童と松田龍平って、なんだか顔つきが似てるかも・・・。
大政・小政は、名前だと思っていたら、どちらも本名は政五郎で、同名だったので、体格で区別したそうです。ロナウド・ロナウジーニョと一緒ですね。
次郎長の「死んだらぶっ殺すぞ!」というセリフがよかったです。
これじゃあ部下は、(不条理な...)と思っても、死ぬわけにはいきませんね。

歴史博士たちに「ジロチョー、観たんです」と言うと、「あんまり好きじゃないんですよ。町のために治水や茶の栽培などやりましたけど、所詮はヤクザですからね」と、親と一緒の返答でした。
親のコメントにはバイアスがかかっていたのかと思いましたが、これが次郎長に対する一般的な反応なのかもしれません。

歴史上のヒーローって、日本の各地域にいるものなんでしょうか?
私がものごころついてから住んだ町を思い浮かべます。

清水(静岡)は次郎長。徳川家康も入るでしょうか?

鹿島(茨城)は、塚原朴伝、そして水戸も含めれば、黄門様ですね。

多賀城(宮城)は、仙台の隣の市なので、当然伊達政宗公。

ここまでは、すらすら出てきました。
でも、川崎と横浜の歴史的ヒーローは、思いつきません。
がーん、ヒーロー不在の地だったのかしら。
まあ、所詮、歴史の浅い場所ですからね…。

それでもなんとかひねり出そうと、あれこれ考えてみました。
歴史的ヒーローは、おおむね銅像になっているものです。
横浜にある銅像といったら、掃部山(かもんやま)公園にある、井伊直弼像。
横浜とどんなつながりが?と思ったら、旧彦根藩の士族たちが、この山を井伊家所有とし、「井伊掃部頭(かもんのかみ)直弼」という名前に因んで、「掃部山」と呼び、彼の記念碑を建てたそうです。
横浜が開港した頃の大老だから、というゆかりでしょうか。でも、土地の人ではないし、横浜の民に慕われていたかはわかりませんね。よって却下です。
「かもんやま」という名前の由来がわかったのは、いい収穫でした。

他にそういった銅像は思い浮かびません。
港の方にあるのは、あかいくつの少女像や、水の女神像。
母校の高校にあったのは、考える人の像。
結局、銅像からは、有力情報は得られませんでした。

神奈川に広げたらどうでしょう。北条一族?金太郎?三浦安針?
鎌倉の源頼朝と江戸の徳川家康の息がかかる領域からちょうど外れた、ダークゾーンなのかもしれません。
ようやく(清水の次郎長みたいに、横浜という名前のヒーローがいたような・・・そうそう、横浜太郎っていたわ!)と思いだして、明るい気持ちで検索したら、それは横浜銀行の口座開設サンプル紙に書かれている名前でした。
それでおなじみだったのね、横浜太郎…。
     
どなたか横浜・川崎の歴史的ヒーローをご存知だったら、教えてください。
私はギブアップです。
地元の人々に愛された清水の次郎長。
清水市が消滅して、静岡市に取り込まれたと知ったら、「せちがらい世の中になったもんだよ」と、民衆と一緒に嘆いてくれることでしょう。

彼の本名は山本長五郎だと知りました。
えーっ、清水さんでも次郎さんでもないの?
東横線大倉山駅は、大倉邦彦氏にちなんで名付けられたので、清水市も彼にちなんで命名されたものと思っていました。うわー、なんだかがっかりよ〜。
じゃあきっと、森の石松も、名字は森さんじゃないんでしょうね〜。

ところで、「ちゃっきりぶし」に出てくる「きゃぁる」とは、蛙のことですよ。
リカの、駿河弁ワンポイント講座でした!
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